【1年使用レビュー】コミネの防風ジャケットJK-602 インプレッション【写真9点】

なやみ太郎
なやみ太郎

・安くて長期間使えるライディングジャケットが欲しい
・高級ブランドを買う気はないけど極端にダサいのも嫌
・タンデムで後ろからしがみついてくれる彼女が欲しい

解決力たかし
解決力たかし

あるよ

KOMINE JK-602
1年がっつり使い込んでもまだまだいける、JK-602 NEO BLACK CAMO Lサイズ
・防風仕様 
・別売りオプションライナー装着可能
・乗車姿勢をとりやすい立体パターン採用 
・3Dメッシュライニング(特許取得済 /特許 第6456099号) 
・CE規格ハードプロテクター標準装備<肩><肘> 
・EVAパッドを標準装備<脊椎> 
・ハードタイプ胸部プロテクター標準装備
・夜間被視認性を高めるリフレクター<背中>
・別売り一体型胸部プロテクター装着可能
・別売りハードタイプバックプロテクター装着可能 
・偽造防止4Dラベル重ね着で身体が動かしにくくなる冬の時期。 ライディングパーカは柔軟なソフトシェルを採用していることが特徴。 胸にはポケット兼用のベンチレーションも装備。 別売りの保温ライナー(JK-510)装着可。

この記事では、我らがコミネの春秋冬向けライディングジャケット JK-602をヘビーユースした上で

  • ここが良かった。最高だ!
  • ここはイマイチだ。最低だ!

等々、感じたことを紹介していくよ。

夏はこれ着てます。コスパ最強。

購入動機

僕が商品に求めた条件は以下。

  • 9月下旬、秋口の寒さを感じ始めたため防寒寄りのジャケットが欲しい。
  • 冬は冬で買うだろうから秋用。→結果的に冬も使った
  • できれば15000円くらい。

これらを満たすのが実質JK-602しかなさそうだったから、さっそく購入して使ってみたよ。

外観

胸部プロテクター装着スペース。別売の脇腹パッドも装備した。
胸部プロテクター装着スペース。別売の脇腹パッドも装備した。
左右の胸ポケット。スマホがギリギリ入るくらいのスペース。ベンチレーションを兼ねる。
左右の胸ポケット。スマホがギリギリ入るくらいのスペース。ベンチレーションを兼ねる。
左右腹部ポケット。スマホがギリギリ入るくらいのスペースだが、入れたままバイクを運転するのはやめたほうがいいくらいの塩梅。内側はメッシュになっていないため、ベンチレーションは兼ねない。
左右腹部ポケット。スマホがギリギリ入るくらいのスペースだが、入れたままバイクを運転するのはやめたほうがいいくらいの塩梅。内側はメッシュになっていないため、ベンチレーションは兼ねない。
左右腕部のベンチレーション。メッシュのみでポケットにはなってない。
左右腕部のベンチレーション。メッシュのみでポケットにはなってない。
背中左右ベンチレーション。当然ポケットにはなっていない。体の柔軟さに自信がある人以外には、着たままの開け閉めはおすすめしない。
背中左右ベンチレーション。当然ポケットにはなっていない。体の柔軟さに自信がある人以外には、着たままの開け閉めはおすすめしない。
袖口の絞り用のベルクロ(面ファスナー)。1年間ヘビーに使っても健在ではあるが、開け閉め回数には限度がありそうだ。
袖口の絞り用のベルクロ(面ファスナー)。1年間ヘビーに使っても健在ではあるが、開け閉め回数には限度がありそうだ。
ファスナー部から侵入する風を軽減する返しがついている。ここからの風を感じたことがないので、一定の効果があるようだ。
ファスナー部から侵入する風を軽減する返しがついている。ここからの風の侵入を感じたことはないので、一定の効果があるようだ。
裾の左右に絞りも付いている。僕は使ったことがないが...
裾の左右に絞りも付いている。僕は使ったことがないが…

ここがいい・メリット

季節の対応幅が広い

各部ベンチレーションが充実してて、全部開けて走るとかなり涼しい。

防寒時期はもちろん、真夏のメッシュジャケットシーズン直前までこれ+Tシャツでいけることが多い。

防風・防寒性能

薄いのに、とにかく温かい。

多くの人が寒い時期のウェアに求める点は

  • 防風
  • 保温
  • 防水

の3つだ。

ここでちょっと話を脱線して、バイクの防寒について話させてもらうね。
(長いのダメな人は飛ばしてもらってもOK)

ぬめりとり太郎式 バイク防寒論

バイクに乗る上での防寒には、ひとつスパルタンな要素が乗っかってくる。それが防風性だ。

通常シティな暮らしをしてる人にはあまり重要視されないこの防風性能、釣りや登山なんかの極度の冷風に晒される趣味に出入りする人にしかあまり馴染みがないんじゃなかろうか。

寒い季節にバイクに乗るときは、一見モコモコして暖かそうなアウターを着ていてもこの防風性が一定レベルを超えなければまるで刃が立たない。冷たい風が容易に貫通してきて体温を奪っていく。

逆にいうと防風性さえある程度満たしていればモコモコ系の保温性能は最低限でも問題ない。寒さに対抗する際の優先順位としてはまず防風性を上げていって、考えうる最大に振っても足りなければその内側に保温・断熱性能を追加する。

一番外側が防風力5の場合、内側の保温力も5が上限になるようなイメージだ。
たとえば風のないところでは優秀なふわっふわのフリース(保温力3)だけ着て防風ウェアなし(防風力0)だと結果的にバイク防寒性能はほぼ0、あっという間に体温が外気温と同水準まで持っていかれる。

また人によって暑がり寒がりの個人差が大きいのは、体の発熱量の差が原因だ。
(ちなみに保温・発熱性については個人差が大きくあるが、防風性という観点では有意な個人差がほぼないと考える。)
一定の防風性が確保された条件下で「あとは保温力(発熱力でカバーできる)の差がすべて」という状態になると、それこそ個人の体質・体格によってもっと多くの羽毛が必要だったり、何も要らなかったりする

Amazonあたりで見かけるバイク用冬ウェアのレビューに書かれる体感温度がバラバラなのは、このあたりが原因になっていると推測する。

JK-602は防風性のみに全振りされていてペラペラで、保温性はほぼゼロといっていい。寒がりの人は内側に着込みをガンガン追加すべきだし、そのように作られた製品だ。

さて、僕がJK-602に求めたのは3点のうち防風の1点のみ。その理由は

  • とりあえず秋用だから
  • 冬はまた買えばいいと思ったから

結果見込み通りで、要件は充分に満たされた。

後日、内側にワークマンのモコモコしたやつを着込むことである程度の冬の寒さにも対応した。

当初はコミネ純正ライナーのJK-510を検討したけど、なんだか評判が悪かったので購入を見送った。今後も多分買わない。

運転しやすさ

元々下に着込むつもりもなかったし先々痩せるつもりでもいたので、サイズはジャストフィットを狙った。購入時の僕の体型は身長172cm、体重が77kg。肩幅はまあまあある方。Lサイズで概ねぴったり。

ソフトシェル素材でストレッチ性は高い。なのにそこそこスピードを出しても冷たい風はかなり通しづらい。ライディングの快適性ために選ばれた素材って感じだ。

安全性

転倒してないのでわからないけど、耐擦過性はあまり高くは感じられない

プロテクターに関しては

  • 肩 ハードプロテクター標準装備
  • 肘 ハードプロテクター標準装備
  • 胸部 ハードプロテクター標準装備
  • 背中 コミネではおなじみのウレタンメッシュなやつ標準装備

というコミネならではの豪華装備なのでまったく不満がない。

それでいてこのJK-602には脇腹プロテクターのポケットもあるため、こちらも個別に購入して装着した。転倒の際に自分の肘で肋骨を折るという悲しいケースを防ぐためのもの。

また全体でみると背中(脊椎)だけが少し貧弱に思えたので、ハードプロテクターに換装した。

コミネの唯一の弱点といえる背中プロテクター(弾力はあるが薄めのウレタン。交換できるならしたほうがいい)の強化品。個人的には必須の追加装備だ。
実売5千円弱とまあまあお高いので同時購入がキツいかもしれないけど、背中の安心感が段違いなのでゆくゆく余裕のある時に差し替えることを意識したい。とはいえ別のジャケットにも流用が利くしそうそう経年劣化するものでもなさそうだ。そもそもすべての安全装備に言えるけど、買うなら早いほうがお得。

ちょっとややこしいんだけどサイズがMとLの2種類あって、ジャケットのサイズLまでが本品のM、ジャケットのサイズXLから上がLだったはず。シンプルにややこしいでしょ。買う前に一応、公式で確認したほうがいい。

耐久性

1年乗ったらまあこんなもんなのかな?と感じる程度にスレはあるけど、大部分に問題なし。

「そもそも僕はひょっとしたら乗りすぎかもしれない」と思って確認してみた。
手元のデータから算出される、JK-602を着用しての走行距離は通勤&ツーリングでほぼ5000km。日数では70日だった。

基準づけが難しいけど、革だったりの耐摩擦性能高い素材からみると表面はちょっとデリケートな感じ。 毛羽立ちを受けやすいのでガサついた壁に寄りかかるのは気を遣う。

縫製は悪くなく、前述の通りストレッチもかなり利くので引っ張り由来の破れやすさなんかは感じない。

とにかく安い

この性能・装備を15000円前後で購入できるのは結構バグってると思う。正直、JK-602より「ちょっとカッコイイ」「プロテクターはザル」「価格は2倍」なのが他の大多数のジャケット。

安全に掛かるモノだから開発にお金かかるのは分かるけど。やっぱり」それでも高いよバイク関連品…。

広告なしモデル

ちょっと皮肉った表現なのだけど。

コミネのジャケットは胸とか腕とか背中とかに「KOMINE」のありえないほどドデカいロゴを配置され、街中に見せつけて走らざるを得ないようなモデルが多い。
同社の製品の多くは価格/安全性能比のパフォーマンスの高さが圧倒的なのだけど、唯一(もちろん愛を持って)ユーザーにイジられている点がこの特大コミネロゴだ。

僕は個人的にコミネの製品の中でも目立つ特大ロゴ入りのものを「広告ありモデル」と呼び、そうでなく主張の小さいコミネらしくないモデルを「広告なしモデル」と呼んでいる。

JK-602 Neo BlackCamoは貴重な広告なしモデルだ全体の仕上がりも個人的にはまあまあかっこいいんじゃないかと思っていて、ぜひ安心して若い人にも使ってみてほしい(笑)

名前にブラックと入ってるけど地は深いネイビーな感じだよ

ここがイマイチ・デメリット

ほぼベタ褒めしてきたつもりだけど、気に入ってないorハマってない点もある。

かさばる

頑張って折り込んでも大人の胴体1本ぐらいだ。ハードプロテクターフル装備のジャケットに対してこの文句は重箱の隅ってやつでもあるけれど。
ソフト系の脱いだときに小さくまとまるものを知ってる人間としては、着ていく先を考えちゃう部分はある。

たぶん下手な都市部に着てっちゃうとバイク降りてこのジャケットを預けられるのがコインロッカーくらいしかなかったりして、最悪コインロッカーにも入らないかもしれない。僕はそこまで気にならないけど、バイク降りてずっとこれ着てるのはちょっとゴツいし職務質問を受けるかもしれない。

袖口の絞り用の面ファスナーが弱そう

とはいえ、実績として70日5000km走って支障はない。たぶん大丈夫だ。

  • 毛羽立ちやすい。前述。
  • 脇腹パッドが若干抜け落ちやすい。乗ってるときは大丈夫。右だけだし、ポケットの仕上げの個体差?
  • 付属のフード使わない。開けた日に外したっきり。完全に個人の自由。

広告ありモデル

JK-602は広告なしモデルでおすすめって言ったけど。

JK-602 KOMINE Black Camo

2021年の新色、広告ありモデルに戻ってるやんけ。

まとめ

超気に入ってる。お手軽、安価、快適に完全防備。

広告なしモデルをもっと増やしてくれたらいいのに←


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